• ホーム
  • 併用禁忌に気を付けよう!ミノサイクリンは取扱注意の抗生物質

併用禁忌に気を付けよう!ミノサイクリンは取扱注意の抗生物質

ミノサイクリンは、昭和46年から使用されている高い医薬効果を発揮するテトラサイクリン系抗生物質ですが、取扱注意の抗生物質なので使用禁忌に気をつける必要があります。医薬成分の血中濃度がピーク時の半分以下に半減するまでの時間を表す生体内半減期が長く1日の服用回数が少ない特徴がありますが、牛乳と飲み合わせると生体内半減期が短くなるケースがあります。テトラサイクリン系抗生物質は、牛乳と飲み合わせると牛乳に含まれるカルシウムが人間の消化液では消化できない難溶性キレートを形成してしまい、有効な医薬成分の吸収を阻害し血中の医薬成分の濃度も低下させるとともに医薬効果を低下させてしまう抗生物質です。

ミノサイクリンは、細胞内でタンパク質の生合成を行う小器官リボゾームに作用し、細胞内タンパク質の生合成を阻害することで細胞内タンパク質の不足を引き起こし増殖だけでなく生存自体を阻害する抗菌薬です。小器官リボゾームは、大小2種類のサブユニットで構成されていますが、ミノサイクリンは30Sと呼ばれるサブユニット結合することで遺伝子情報を伝えるm-RNAや遺伝子情報を移動させるt-RNAの働きを阻害する殺菌作用を発揮します。しかし、ミノサイクリンは取扱注意の抗生物質なのでポルフィマーナトリウムやジゴキシンに加え、スルホニル尿素系血糖効果薬やレチノイド製剤などの併用禁忌とされる治療薬があります。

ジゴギシンは、心筋の収縮力を高めるためにカルシウムの細胞内への取り込みを促進する強心配糖体製剤ですが、ミノサイクリンはカルシウムで難溶性のキレートを形成してしまいジゴギシンの医薬効果を低下させる影響が併用禁忌とされる理由です。ポルフィマーナトリウムは、光を受けることで活性化しがん細胞死滅させる光線力学療法薬ですが、光線を浴びて活性化する治療薬との併用はミノサイクリンの副作用である光線過敏症の増強リスクが併用禁忌とされる理由です。スルホニル尿素系血糖降下剤は、短時間でインスリンの分泌を促し血糖値を降下させる治療薬ですが、併用使用することで血糖降下作用が増強されるので全身ケイレンや昏睡状態に陥ることもあるので併用が禁忌とされています。服用する際には、正しい用法用量を厳守して服用しますが、他の治療薬と併用使用する際には専門の医療機関の医師や担当医師の指示を仰ぐ必要があります。

ミノサイクリンは、医薬効果が高く比較的副作用が少なく安全性が高い抗生物質とされていますが、年齢や体質によっては睡眠に影響を及ぼす治療薬です。睡眠には、閉じた瞼の下で眼球が動く急速眼球運動を伴うレム睡眠と急速眼球運動を伴わない脳の眠りと呼ばれるノンレム睡眠がありますが、ミノサイクリンにはレム睡眠を減少させます。ミノサイクリンには、頭蓋内の圧力の上昇や視野の揺らぎなどの副作用だけでなく、稀に服用開始直後に頭痛薬が処方されることが関連しているとも考えられています。